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宿泊税とは?気になる用途やサービス料との違いも解説!

もしかすると“宿泊税”という言葉には聞き馴染みのない方が多いかもしれません。ですが、少しでも安くお得に旅行を楽しみたいなら、絶対に知っておきたい税金のお話です!

宿泊税とは

宿泊税とは、その名の通り宿泊施設の利用者に対し課せられる税金です。観光の振興や観光地の整備のための費用に充てることを目的として2002年に東京都、2017年に大阪府、2018年に京都市、2019年に金沢市と倶知安町、2020年に福岡県が導入しています。具体的にはお手洗いの整備や標識の設置などです。

宮城県でも宿泊税導入が検討されてきましたが、新型コロナウイルス感染拡大による旅行需要の低迷を考慮し、2020年3月に導入先送りが決まりました。その他にも富良野市や沖縄県でも導入が検討されています。

2023年10月16日からは宿泊税の電子申告、電子納付ができるようになりました。

課税対象の地域と内容

①東京都

東京都の宿泊税は条例によって規定され、旅館業法で定められた旅館とホテルへの宿泊者が課税対象です。

「素泊まりの料金+素泊まりの料金にかかるサービス料」が

  • 10,000円未満…非課税
  • 10,000円〜14999円…100円
  • 15,000円以上…200円

が課税されます。なお、東京オリンピックパラリンピックの開催に伴い、2020年7月1日から2021年9月30日の間は宿泊税の課税が一時停止となっています。

②大阪府

大阪府の宿泊税も条例によって規定されています。大阪府での対象の施設は旅館、ホテル、簡易宿所(ゲストハウスなど宿泊する場所などが主に共用スペースになっている宿泊施設)、民泊です。

税額は1人1泊あたりの宿泊料金が

  • 7,000円未満…非課税
  • 7,000円〜14,999円…100円
  • 15,000円〜19,999円…200円
  • 20,000円…300円

となっています。

大阪府

宿泊税の目的 大阪府では、2017年1月1日から法定外目的税として宿泊税を導入しています。宿泊税は、大阪が世界有数の国際…

③京都市

京都市も文化財の保護や観光地のお手洗いの整備などを目的として2018年に宿泊税を導入しました。税率が東京や大阪よりも高く設定されています。その一方で、小中高の修学旅行は課税対象から除外されています。そのため、宿泊施設が持っている「宿泊税対象外とするための書類」に添乗員が当日サインして、手続きを行っています。

1人1泊あたりの宿泊料金が

  • 20,000円未満…200円
  • 20,000円〜49,999円…500円
  • 50,000円以上…1,000円

以上のような税額が設定されています。

ちなみに平等院や抹茶で有名な宇治は宿泊税を導入していないため、宿泊を検討してみてもいいかもしれませんね!一方、嵐山も京都市の中心部から離れている印象のある方もいるかもしれませんが、京都市内です。そのため、嵐山の旅館も課税対象になっています。

京都市情報館

④金沢市

金沢市も宿泊金額に関わらず旅館、ホテル、簡易宿所、民泊が課税対象となります。金沢旅行の際には和倉温泉への宿泊も検討してみるといいと思います!

1人1泊あたりの宿泊料金(素泊まり料金とそのサービス料)が

  • 2万円未満…200円
  • 2万円以上…500円

以上のように課税されます。

宿泊税は、金沢の歴史、伝統、文化など固有の魅力を高めるとともに、市民生活と調和した持続可能な…

⑤倶知安町

ニセコや羊蹄山で有名な「世界に誇れるリゾート地としての発展」を目指す倶知安町では、2019年11月に宿泊税が導入されました。旅館、ホテル、簡易宿所が課税対象となっており、税率は2%で100円未満は切り捨てです。小中高の修学旅行、中学生〜大学生の職場体験での利用は対象外となっています。

⑥福岡県

福岡県では2020年4月1日から宿泊税が導入されました。旅館、ホテル、民泊がその対象です。税率は1人1泊あたり200円となっていますが、独自に宿泊税を設定している北九州市と福岡市に宿泊する場合には税率や納付先が異なります。まず、北九州市に宿泊する場合には支払う金額は変わらず200円です。このうち、50円は福岡県に、150円は北九州市に納付されます。福岡市に宿泊の場合、宿泊料金が2万円未満の場合には北九州市と同様に200円の支払い、50円は県に、150円は市に納付されます。しかし、宿泊料金が2万円以上の場合には宿泊税が500円になり、県に50円、市に450円の納付となります。もちろん、宿泊施設で200円もしくは500円を支払えばその先の納付の手続きは宿泊施設が行うので、面倒なことはありません。

まとめると以下のようになります。

  • 福岡県(福岡市・北九州市以外)…200円
  • 北九州市…200円(県50円 市150円)
  • 福岡市(2万円未満)…200円(県50円 市150円)
  • 福岡市(2万円以上)…500円(県50円 市450円)

⑦長崎市

長崎市では2023年4月から宿泊税が導入されています。
長崎市内に宿泊する者が課税対象となっており、1人1泊あたりの宿泊料金によって課税額が定められています。

  • 1万円未満…100円
  • 1万円〜2万円未満…200円
  • 2万円以上…500円

宿泊税の概要…

サービス料との違い

サービス料とは海外でいうチップに当たるといわれています。日本特有のシステムであり、チップの代わりとして宿泊施設が宿泊者に請求しているものです。チップ文化のない日本では、ホテルマン個人がチップをもらうのが難しいため、料金の一部として最初から回収することになったのがサービス料です。

サービス料は「素泊まりの宿泊料金と飲食代の10〜15%」が設定されています。

よって、「(宿泊料金+飲食代+サービス料)×消費税」が基本的な宿泊料金を算出する計算式です。これに自治体ごとの宿泊税や入湯税も加わってきます。

まとめ

各地の宿泊税は決して大きな金額ではありませんが、気になる方は近隣の宿泊税対象外地域への宿泊も検討してみるといいかもしれません!

入湯税の知識と合わせると、数百円ですが、お得に旅行するための選択肢が少し増えるかもしれませんね!