旅行の時に情報収集を目的としてガイドブックを活用する人は多いでしょう。
それでは、ガイドブックを使って旅先について最も効率よく情報収集を行うにはどんな使い方をすればいいのでしょうか?
さらには、旅行の情報収集のツールとしてガイドブックは本当に有効なのでしょうか?
この記事では、そのような疑問にお答えしつつ、旅のプロである旅行会社の社員や添乗員が実際に活用しているおすすめのガイドブックとその活用法をご紹介していきます。
活用法は幅広い知識をつけること
ガイドブックは効率よく幅広い知識をつけるのに適したツールです。
目次を見るだけでも主要観光地、名物グルメ、定番のお土産を知ることができ、ページをパラパラとめくっていけば豊富な写真によって各観光地や食べ物について視覚的に情報を得ることで、イメージをつけることができます。
反対に、深い知識をつけることができないのがデメリットです。気になるお店などがあったとしても地図と照らし合わせたり、地図アプリなどを活用して位置関係や移動にかかる所要時間を調べる必要があります。
掲載されているモデルコースもとても役立ちます。あれを見れば、だいたいの移動時間や観光に必要な時間を知ることができます。さらには、各観光スポットのおすすめの楽しみ方まで書かれているものも多いため、旅先の下調べをあまりしないタイプの人や訪問箇所にこだわりのない人であれば、モデルコースをそのまま辿ればある程度はその地域の観光を楽しめるはずです。
このように、旅先のおおまかな全体像をスピーディーに把握するには、ページをめくるだけでどんどん視覚的に情報が入ってくるガイドブックはネット検索よりも優れていると言えます。
一方で、実際に旅の計画をするとなると、他のツールを合わせて使用していき、行程の作成や宿の予約をしていかなければならないデメリットもあります。
おすすめのガイドブック2選
国内旅行のおすすめは“まっぷる”
国内旅行の際におすすめのガイドブックは昭文社から発行されている“まっぷる”です。道路地図など、多種多様な地図を扱っている昭文社だけあって、豊富で見やすい地図が特徴です。
・写真の掲載数が適切で見やすい
・モデルコースの掲載あり
・各所のおすすめの周り方の記載あり
写真の掲載数が適切で見やすいのも特徴です。いろんな方向を向いてごちゃごちゃと写真を掲載しているガイドブックもありますが、まっぷるの写真はとても見やすいレイアウトになるように工夫されています。写真から、各所のイメージが伝わりやすいです。
モデルコースは複数パターンの記載があります。方面などにもよりますが、カップル向けコース、友達との旅行向け、家族向けなど、どんな人と行くかによってそれぞれにおすすめのコースを提案してくれています。
もちろん、同じ方面でも、観光地のどこかをじっくり見るパターン、グルメ中心のパターンなどバリエーションが豊富なので、きっと自分に合ったコースを見つけることができます。
「各所のおすすめの周り方」とは、言い換えると各観光スポットの楽しみ方の説明、案内が掲載されているということです。
例えば、伊勢神宮であれば、「外宮から内宮の順番でまわること」ですとか、内宮の各ポイントで、「ここで手を洗う」「お参りはここで」「ここでお守りをゲットしましょう」というものから、歩く時の注意点、散策後のおすすめのグルメなどを解説していることです。
このように、各観光地の単純な紹介だけでなく楽しみ方まで教えてくれるのは、とてもありがたいですよね。
海外旅行のおすすめは“地球の歩き方”
海外旅行のおすすめは“地球の歩き方”です。知名度は抜群ですが、何が素晴らしいのか、解説していきます。
・情報量が多い
・整っていて見やすいレイアウト
・気候、時差、法律など各国と地域の注意点がまとまっている
・特有の文化、慣習、日本との関係や歴史まで記載
最大の特徴は豊富な情報量と見やすさです。もしかすると「細かい!」と感じる方もいるかもしれませんが、旅の下調べとしてはこの一冊でほとんど済んでしまうくらいに情報が詰まっています。地図も多いので、スケジューリングや現地でも活躍します。
地下鉄、バスなどの公共交通機関の利用方法やタクシー利用時に気をつけるべきことなども書かれています。地下鉄やバスなどの利用方法も各国で異なるので載っていると便利です。
ある国では、バス内は治安が悪いからタクシーを利用することと注意があったり、ある国では日本と同様に地下鉄とバスの共通のICカードで日本と同様に利用することができるなど、その国の事情がとても詳しく解説されています。
さらには、時差、気候、服装、食事のマナー、法律、よくある犯罪とその手口、慣習といった、事前準備や現地での過ごし方に役立つ情報も掲載されています。
歴史や日本との関係のような、旅行とは大きく関わることのない豆知識も載っているので、興味のある方には雑学としていいかもしれません。
旅のプロもガイドブックを活用
“まっぷる”や“地球の歩き方”といったガイドブックは、旅のプロである旅行会社の社員も使っています。
営業職や企画部門の人たちは行程作成に活用し、添乗員は添乗前の下調べに活用しています。
行程作成はすなわち旅の計画を練ることです。ガイドブックにはそのエリアの大まかな情報を素早く入手するのに優れています。例えば、主な観光地、グルメなどです。それらの知識を入れた上で、ガイドブックに掲載されているモデルコースを参考に行程を作成することがあります。
添乗員にとっても、初めて訪れるエリアの勉強をするのにぴったりのツールです。添乗員の場合には、すでに完成した行程を渡され、それに添乗することになるため、そのエリアの大まかな情報(グルメ、お土産、観光地、交通事情、文化など)と訪問予定地の詳しい情報が必要になります。大まかな情報はガイドブックで十分に手に入るため、ガイドブックで情報を入れた上で訪問予定地だけ深堀するやり方をとる人が多いようです。
プライベートの旅行の計画を立てる際にもこの方法をそのまま活用すればいいと思います。
②モデルコースをもとにスケジュールを作って、
③必要に応じて訪問予定地について詳しく調べて(※)、
④ホテルやレンタカー、切符の手配をする
⑤気候や服装、持ち物のページを参考に準備して、
⑥当日はガイドブックの地図を参考に観光する
※お店や観光地の定休日は事前に調べておきたいポイントです。
このような順序でガイドブックとネットを活用すればスムーズに旅行を楽しめます。
皆さんも、ぜひガイドブックを有効活用して、旅行を楽しんでくださいね!