皆さんは修学旅行にはどんな思い出がありますか?
きっと年代によって様々だと思います。
いつから始まったかは分かりませんが、現在は中学校、高校の修学旅行の中日には班別でそれぞれ決めたコースで1日観光するのが定番になっています。
沖縄なら貸切タクシーで、京都なら同様に貸切タクシーか公共交通機関を利用して、長崎市内では公共交通機関で班別に観光を行います。
高校の中には3泊4日のうち広島に1泊、大阪や京都に2泊というパターンが多くありますが、特に進学校だと広島のホテルから関西のホテルまで班別で各地を観光しつつ向かうというパターンもあります。
訪問箇所は班に任されているので、それぞれ宮島、呉、尾道、倉敷、姫路、神戸、大阪、京都(たまに高松や有馬温泉)を観光してホテルに向かって行きます。新幹線や特急列車を除き、宮島フェリーや各地の入場券は各自で買ってもらうのが基本です。
他県にほとんど出たことがなく、新幹線にも乗り慣れていない高校生が無事ホテルに着けるだろうか…と毎回不安になり、前日にはお節介なほどに各地への行き方の説明をしたり、質問に答えたりしていますが、列車の乗り間違いなどで遅刻してくる班が毎回2,3班あるくらいでそれ以外には問題なくきちんと観光してホテルに着くので、高校生は本当に頼もしいなと思います。
さて、この記事では、中学校の公共交通機関を利用した京都市内班別活動にスポットを当てて、現代の修学旅行の進化をご紹介します。最後までお読みいただければ「ITの力でこんな風に変わったのか!」ときっとびっくりすることでしょう。
修学旅行の班別活動が進化
修学旅行のレンタル携帯の話
京都市内で班別活動を行う際には、各班に1台ずつのレンタルの携帯電話に加え、「本部ケータイ」と呼ばれる携帯を学校で1,2台程度レンタルします。
各班に配られる携帯電話は「本部ケータイ」にしか繋がらないように設定されていて(110と119にも繋がるようになっているものもある)、緊急時にはこの携帯電話を使って先生に連絡を取るように指示しています。
一方で、先生と添乗員は各班の携帯番号のリストを持ち、いつでも先生から各班へ連絡が取れるように備えています。「本部ケータイ」は基本的に発信先の制限がなく、どこへでも電話をかけられるようになっています。
さて、ここまでは既に大人になっている読者の皆様も「自分の頃もレンタルケータイあったなあ…」と懐かしく思われることでしょう。
※ちなみに余談ですが、貸切タクシーで班別活動を行う場合には各ドライバーの携帯電話でやりとりをするため、レンタルケータイは基本的にありません。タクシー会社が当日の朝にドライバーとその電話番号の書かれたリストを先生と添乗員の人数分用意して持ってきてくれます。ドライバーから先生に連絡を取れるように「本部ケータイ」の番号をあらかじめタクシー会社に伝えています。そのため、公共交通かタクシーかに関わらず、「本部ケータイ」はレンタルする場合が多いです。レンタルしない場合には添乗員の携帯番号を伝え、添乗員から先生に連絡する体制を取っています。
時代はスマホに変わっても…
時代はガラケーからスマホに変わっても、2019年頃まではこのレンタルケータイに関しては変わらずにガラケーでした。電話機能しか使わないのでスマホにする必要がないんですよね。
2013〜2019年頃は、“ガラケーを知らない世代”が修学旅行のレンタルケータイで初めてガラケーに触れるため、電源の入れ方、マナーモードの設定の仕方、電話のかけ方を毎回レクチャーする必要がありました。その光景をみながら「今の子はガラケー知らないのか…」という先生方のぼやきを毎回聞いていたのも、今では懐かしい思い出です。
しかし、2020年に入り、感染症の影響で修学旅行がしばらく行われないうちに、レンタルケータイがスマホに変わり、その機能を活かした新システムに大きく変貌していたのです。
レンタル携帯がついにスマホに
2021年秋、修学旅行が復活し、私も毎週添乗するようになりました。2年近くの間、修学旅行に添乗しないうちにレンタルケータイはスマホに変わり、2つの機能が追加されていました。
GPSで班の位置がわかる
スマートフォンに搭載されたGPSの機能を使って各班がどこにいるかがわかるようになりました。先生には「本部ケータイ」の他にタブレットを1台貸し出し、それに内蔵された専用アプリで各班がどの位置にいるのかを地図に重ねて確認できます。
以前は、宿への帰着予定時刻に遅れる班があれば、電話でやりとりをしてだいたいの現在地や到着見込み時間を判断していたのですが、京都に初めて訪れる中学生に「今どこ?」なんて質問しても正確な答えが帰ってくる方が珍しく、本当に帰って来れるのか、いつ帰って来れるのか、先生方も不安でした。
しかし、この機能によって先生方は「今この場所にいるなら○時にはつけるだろう…」と予測をつけることができるようになりましたし、何より、居場所がわかるという安心感は絶大です。
保護者から大事なお子様を預かっている立場ですから、万が一事故や事件に巻き込まれていたらと心配するのは当然ですよね。
リアルタイムで写真をアップ
スマホのカメラ機能を使って撮影した写真を専用アプリを使ってクラウドにアップロードする機能が備わり、これによって、先生方とリアルタイムで写真を共有できるようになりました。
先生方は、先程のタブレットを利用して写真を見ることができます。
これによって、各地の混雑具合や各班のスケジュールの進行度合いを把握することができるようになりました。「〇〇君の班楽しそう!」「△△さんの班はみんなで美味しそうなもの食べてるね」といったように、宿で待機中の先生方の話題にもなっているため、先生方の退屈しのぎ(?)にも役立っているのかもしれません。
学校によっては、これらの写真を卒業アルバムの素材や、保護者向けに修学旅行中の様子を伝えるための素材に使っています。
多くの学校が修学旅行中の様子を、学校のHPの中で保護者のみが見れるページにアップしており、後者はここに使われています。ちなみに内容は「今京都に到着しました。気温は○度、東京よりもやや暑いです」「1日目が終了しました。誰も体調を崩すことなく元気に終えられました。明日も元気に楽しめるといいですね」といったものです。

レンタルケータイ専門業者がいる
ちなみに「レンタルケータイ」は旅行会社が貸し出しているわけではありません。
携帯電話などのレンタルを行う業者がいくつかあり、旅行会社は学校の要望に合わせてその手配を行っています。
京都への修学旅行でよく使われているのはP&Bのレンタルケータイです。
教育旅行(修学旅行など学校関係の旅行全体を指す言葉)専門のため、一般の方は利用できないようです。
最近は海外でもWi-Fiさえ繋がればアプリで連絡は取れるようになりましたし、通常スマホを皆さんお持ちなので、電話をレンタルすることはおそらくないと思いますが…
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