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観光英語検定の勉強法とテキストの紹介!TOEICとの相関も解説

観光英語検定とは、観光分野に特化した英語力をはかる試験です。
この資格を取得することによって就職活動で有利に働くことがあるため、旅行業界で働きたいと考えている方、通訳案内士や海外添乗員を目指している方におすすめの試験になっています。
また、観光にまつわる仕事をしていない方でも海外旅行が好きで海外でスムーズに食事やお買い物を楽しみたいという方にもおすすめできます。

単に、英語ができれば合格できるのではないところがこの試験の難しいところです。
観光英語には専門的な表現が多数出てくるため、それらをしっかりと学習しておくことが必要になります。
観光英語独特の表現や単語が身についていない場合には、大問1の単語や熟語の意味を選択する問題からつまずくことになるでしょう。さらには、国内外の都市や観光地、お祭や日本の温泉などに関する英語が出題されるため、英語力だけでなく、観光地理の知識も必要になるのです。

この記事では、観光英語検定の基本的な概要、勉強法からおすすめの参考書、テキストを紹介しています。2級合格者である私の、受験経験者目線での解説もあります。
観光英語検定について全く知らないという方でも、この記事を最後までお読みいただければ、観光英語検定とは何か理解していただき、勉強法や、何級から挑戦すればいいのかがわかるようになります。

観光英語検定の勉強法とテキストの紹介

専門用語や背景知識が必要とは言っても、やはり英語は英語、大学受験やTOEICの学習が土台になります。ですので、TOEICで高得点を取れている人の方が有利である点は否めません。
実際、私はTOEICで840点を取得し、さらに総合旅行業務取扱管理者を取得した後でこの試験に挑んだため、労せずして2級に合格できました。TOEICで英語力の土台を、そして旅行業務取扱管理者で背景知識をつけておいたおかげと言えます。

ですが、「英語なんて大学受験依頼でどちらも全く取り組んでいない」なんて人でも大丈夫です。そんな方向けに試験対策にうってつけのテキストがあります。
「観光英語検定試験 問題と解説 2級〈四訂版〉」は観光英語検定のロングセラー参考書の四訂版として、最新の問題形式に対応する問題集です。語学ですので、繰り返し問題を解いて解説を理解することで新たな知識が身につき、問題形式を把握していくことで得点アップを狙えます。
しかし、このテキストを用いて学習し受験するにあたっては、TOEICや英検のスコアが後述する各級のレベル相当に達しているか、同等の英語力がある前提となります。よって、まずは英語力そのものを伸ばしていくことが必要です。相応に英語力があれば、あとはこのテキストで対策をすれば問題はありません。

ちなみに、問題と正解だけであれば、「サンプル問題」としてHPにも掲載されています。

「単語やフレーズのインプット教材はないの?」と思った方、いらっしゃると思います。
探してみたのですが、私は見つけることができませんでした。もし、見つけた方がいたら教えてください。観光英語検定用ではありませんが、役に立ったなと私が感じ、おすすめしたいのはキクタン英会話の海外旅行編です。

旅行英語のため、旅行独特の単語やフレーズが出てきます。実際、これを使用して覚えた単語や表現が私が受けた本番の試験で出題されているのを見て、「運がいいぞ」と試験中に感じてしまいました。
試験本番ではリスニングも出題されるので、無料DLの音声を利用すればリスニング対策にもなる優れものです。

英語力は海外旅行やインバウンド業務で必須

特有の表現を持つ旅行英語が役立つ場面

旅行の肝は「アゴ・アシ・マクラ」と言われます。
アゴは食事、アシは移動、マクラは宿のことです。
これに観光施設を加えると、旅行で訪れるほとんどの場所となります。
そして、そのそれぞれでの会話に特有の単語やフレーズが出てくるため、ここが重要なポイントです。

どのくらい重要かと言うと、「ここでの会話さえスムーズにできるようになっておけば、海外添乗のツアーにおいては最低限の英語力があるからなんとかなる。でもいくら英語ができてもこれらの箇所での特有の単語を知らないと話にならない」と言う添乗員もいるくらいです。

レストランでは、座席やメニューの確認、アレルギーの確認、食べ方、お手洗いや喫煙所の場所、飲み物の名前などを店員さんに聞いたり、メニューを読み取る力が必要です。全体の食事代の支払いの他、パッケージツアーでは飲み物の個別での支払いをお手伝いする場合もあります。

移動に関しては、海外でのツアーの場合にはほとんどがバスです。ドライバーとの打ち合わせでは、所要時間、お手洗い休憩のタイミング、現地観光ガイドとの合流場所、駐車場の場所などを確認します。飛行機では海外出発空港にてチェックインや荷物預け、畿内ではドリンクや機内食のサービスの際に簡単な通訳を行うことがあります。日本発着の便ならば、日本語を話せる乗務員がいる場合が多いので、通訳は不要なことがありますが、EU内やアメリカ国内線など、日本発着でない便では必要になります。

ホテルではチェックイン、お部屋でのトラブルなどの際に対応が必要です。

観光施設ではガイドがついて手続きを代行してくれる場合が多いですが、つかない場合には施設への入場手続きが必要です。係の方に人数やツアー名、予約の有無などをスムーズに伝達しなければなりません。施設によっては、写真撮影禁止の箇所などの注意があるので、それらを正確に聞き取って理解する必要があります。

インバウンドツアーの添乗では、これらの場面の中で、英語と日本語を使う場面が逆になるとご理解いただければいいと思います。さらに、1日のスケジュールやホテル内での過ごし方の日本特有のポイントなどを英語でお客様に説明することも、お客様に快適にお過ごしいただくため、ホテルや他のお客様に迷惑をかけないためにも重要になります。

このように、海外添乗中を中心に、旅行英語が必須の場面は多くあります。しかも、お客様をいかにスムーズに案内できるかのポイントになるタイミングばかりです。

スムーズに快適にお客様にお過ごしいただけるかどうかは添乗員にかかっています。これができる添乗員はかっこいいですが、できないとクレームのもとになってしまうので、英語力はしっかりと身につけておかなければなりません。

TOEICとの相関関係 高得点者は学習しやすい

観光英語検定に関してはTOEICが土台になることは説明しました。
TOEICでも、旅行英語に関係する英単語が出てくること、リスニングの難易度はTOEICの方が高いことを考えれば、TOEIC高得点者ほど観光英語検定でも点数を取りやすくなることは間違いないでしょう。

1級
・TOEIC600〜860点レベル
・英検準1級〜1級レベル
2級
・TOEIC470〜600点レベル
・英検2級レベル
3級
・TOEIC220〜470点レベル
・英検3級レベル

観光英語検定の級とTOEICや英検のレベルとの相関は以上の通りです。
上記に合わせて、受験してみましょう。

出典:https://kanko.zgb.gr.jp/schedule/index.html

観光英語検定の概要

年に2回、全国13の会場で実施されます。
出題内容は2,3級が筆記とリスニング、1級が筆記(記述式)と面接です。
受験の申込は公式HPから資料請求をした後、郵送で願書提出となります。
受験料は3級は3,800円、2級は4,800円、1級は10,000円となっており、主催の全国語学ビジネス観光教育協会の会員になると割引があります。

各級の出題方針やレベルは以下の通りです。

1級
<出題方針>
・場所:各種受付、空港、駅、ホテル、レストラン、税関、劇場等
・状況:苦情と謝罪、説明、要求と情報提供、予約とキャンセル、電話、病気やけが等
・文書等:手紙、申込書、FAX、チケット等
・専門知識:航空会社、ホテル、旅行代理店等で使われる略語等
・その他:世界の国々の文化や習慣、国際儀礼
<レベル>
・海外添乗業務ができる
・国内の観光地について英語で翻訳ガイドができる
・国内のホテル等で英語で充分な接客ができる
2級
<出題方針>
・予約関連業務
・ホテル関連業務
・出入国手続き
・機内放送等のアナウンス
・食事、通貨、交通機関等、観光業に必要となる英会話
<レベル>
・約5,000語の語彙力、高校修了程度の文法、構文
・海外旅行の際、個人で旅程を組み、乗り物やホテルの予約、観光や買い物を英語で対処できる
・国内では、外国人に観光地を英語で紹介できる
3級
<出題方針>
・曜日、時刻など数字関連
・英語の掲示やパンフレット
・観光名所や地名
・祭りや年中行事、民芸品、あいさつ等、初歩的な旅行英会話
<レベル>
・約3,000語の語彙力、基本的な文法、構文といった、高校中等レベルの内容
・海外旅行の際、少数のグループで英語を使って行動できる
・国内では、外国人に道案内やパンフレットの説明ができる

3級レベルでは海外旅行中に空港や街中の標識やメニューを見て書かれていることをある程度理解でき、注文や買い物であれば簡単な英語を用いてできるレベルになります。
2級レベルになると、旅行中のあらゆる場面で店員や乗務員などとコミュニケーションを取れるレベルになるため、観光業界で働く人の最低限のレベルという感覚です。
1級のレベルまでいくと出題内容に専門用語が登場するため、観光業界での仕事に従事している人の中でも、頻繁に日本人意外と会話する人々向けと言えそうです。

概ね6割の得点率が合格ラインとなります。2,3級は半数を少し超える程度の合格率ですが、1級は合格率が10%を切る超難関試験です。

1,2級と2,3級というパターンであれば併願できるため、どの級を受験するべきか迷う方はまずは2,3級の併願という手もあると思います。

出典:https://kanko.zgb.gr.jp/about/index.html

まとめ 旅先で困らないように語学力も準備しよう!

観光に焦点を絞った英語の試験である観光英語検定について解説しました。

旅行ではトラブルがつきものです。スリにあった、パスポートをなくした、道に迷った、怪我をした、体調を崩したという深刻な事態になった時、言葉が通じずに希望通りの対処が叶わなかったという状況は避けたいですよね。
添乗員として同行しているツアーのお客様がそのような状況になった場合にはより深刻です。お客様を少しでも救うために対応しなければなりません。英語ができないためにお客様のピンチに役立てない添乗員では話になりませんね。

そのようなトラブルが発生しなくても、道を聞く、コンビニの場所を聞く、空港でチェックインカウンターを探す、バスや鉄道などを使う、そしてレストランで食事をするという場面は旅行中に必ずあります。ご自身のご旅行を充実したものにするためにも、観光英語はしっかりと身につけておきたいですね。
語学ができれば旅行の楽しさは何倍にも膨らんでいきます。日本で道に迷っている外国人を助けてあげることもできるでしょう。

ぜひ観光英語検定を活用してより良いご旅行を!

参考:https://kanko.zgb.gr.jp/

 

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